38時限目「おすすめ本紹介⑤『最後の秘境 東京藝大―天才たちのカオスな日常ー」

榎本海月の連載
その38:『最後の秘境 東京藝大』

白い人たちを求めて読書

なんのために本を読むかは人により色々でしょうが、その一つとして「面白い人が見たいから」は大きいように思います。そして、創作の助けになるのもそういう本だったりするのです。
今回紹介するのは、上野にある有名な芸術系大学に取材している本です。著者は小説家だから文章がうまく読みやすいのですが、注目は彼の奥さんが藝大の学生で、そして「ちょっと変」なこと。なんでも自分で作る彼女から芸大に興味を持った著者が、藝大の面白い人たちに次々と出会っていくのです。

藝大の面白い人たち

具体的にどんな人が出てくるか……は是非動画をご覧ください。その上で本の方も読んでもらえれば幸いです。本当に面白い人がたくさん出てくるんですよ、「ブラジャー・ウーマン」とか。美術学部と音楽学部の対比なども面白いですね。
みなさんが個性的なキャラクターを物語の中に登場させていくにあたって、本書のような「面白い人がたくさん出てくる本」は必ず役立つはずです。


【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

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