人外と結ばれる話
今回は神話や伝説で出てくるパターンの中から、ラブコメに使えるパターンを紹介します。それが「異類婚姻譚」と「難題婿」です。
異類婚姻譚は単純に言えば「人間でないなにかと結婚(して子供も作る)」パターンです。悲劇に終わったり、意外に上手くいったり、子供が残されて「この血筋は特別なのだ」と説明される流れになったりします。
無茶振りされる(する)話
一方、難題婿(難題婚とも)は結婚するために無理難題を押し付けられてさあどうするか、というパターンです。実際に実力を示すことが習慣としてあったのだと思われます。娘自身が結婚したくないから難題を出すパターンももあり、「難題を出したと思ったらクリアされちゃってさあどうしよう!?」が面白いかもしれません。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース】講師として長年創作指導の現場に関わっている。