第31回「委員会」

榎本海月の連載

委員会の事情

生徒会の立てた方針に従って、それぞれに与えられた役目、担当業務を行うのが各委員会の仕事である。
一般に、委員会メンバーは各クラスから若干名が派遣され、委員会を構成する。その中から自薦他薦で委員長が選ばれる(あるいは「押し付けられる」)のが常といってよかろう。
部活と同じように「水曜は○○委員会の日」などと決まっていることも多く、その日に集まって会議や業務を行ったり、あるいは保健委員会のように常に仕事がある場合はローテーションを組んで入れ替わり立ち替わりということにもなる。
委員会メンバーの士気はしばしば(生徒会以上に)低い。自治の意識が形骸化しており、ただただ面倒な仕事を押し付けられた、と考えるものが多いからだ。しかし高度な自治の敷かれた学校でやる気に満ちている委員会メンバーがいたり、委員長の個人的魅力に引き付けられていたり、また「本を読めるから図書委員会は好き」などというケースもそれなりに見られる。

どんな委員会があるのか?

具体的にはどのような委員会が存在するのか。学校により、地域により、時期によりさまざまだが、

・風紀委員会(風紀取り締まり、周知徹底)
・美化委員会(清掃や花壇の整備)
・体育委員会(日々の運動、体育祭運営)
・学園祭実行委員会(文化祭企画運営)
・図書委員会(図書室の運営補助)
・放送委員会(日々の放送)
・保健委員会(保健室の運営補助)


このあたりがポピュラーなところだろう。
加えて、学校によっては最も特別な委員会があっておかしくない。
たとえば、魔法使いが通う学校なら生徒たちが暴発させる魔法を取り締まったり、後始末をする委員会があるだろう(魔法委員会なのか、それとも風紀委員会の仕事なのか?)
学校イコール都市のようなタイプの巨大学校では、治安を維持する警察の役目を持つ委員会、電車やバスを運営する委員会、あるいはもう「外敵と戦う防衛委員会」なんてものさえあって不思議でない。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース(https://www.ndanma.ac.jp/nma/course/novel/)】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

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