芥川龍之介の『トロッコ』を長編小説のプロットにしてみる

榎本秋のクリエイト忘備録

芥川龍之介の『トロッコ』
私は模写をおすすめしているくらい、小説家志望者の皆様には必読の作品と思っております。
短い作品ながら、情景描写や状況描写心理描写がたくみに塗り込められているからです。
主人公の気持ちと時間の流れのマッチも見事です。
この『トロッコ』を題材にグループワークをしてみましょう。

今回のグループワークの目的は

物語としてまとめるです

面白い設定アイディアができても、それをまとめられないことが多いです。
400字詰め原稿用紙300枚程度の長編に耐えられるエピソード・キャタクターをいかに盛り込むか
その訓練が大事になります。
この能力を鍛えると、思いついたアイデアを長編のあらすじにできるようになります。
また、必ずしも長編にならなくても3~5つの話が重なって長編にする短編連作でもokです。

それではワークのやりかたをお話します

1)参加者全員で1人3個ずつ『トロッコ』良いところを言い合い、ホワイトボードなどにメモする。
2)それらのいいところを踏まえながら、30分で簡単な設定と長編の構成を考える

ex)トロッコの主人公が語り手の年になるまでに起きた、自身を成長させるエピソードをあと4つ考えて連作長編にする。

3)アイディアをもとにみんなで話し合い、助言し合う
4)助言をもとに800字ほどのあらすじをつくる
5)みんなで読み合って助言をし合う

話し合いの際は、長編として面白くなるための助言を言い合うことを守ってください。
決してだめなところ・マイナスな指摘などはしないことです。

今流行のオンラインミーティングでも大丈夫です。
ぜひやってみてください。

榎本秋

榎本 秋(えのもと あき)
活字中毒の歴史好き。歴史小説とファンタジーとSFとライトノベルにどっぷりつかった青春時代を過ごし、書店員、出版社編集者を経て2007年に榎本事務所を設立。ライトノベル、時代小説、キャラ文芸のレーベル創刊に複数関わるとともに、エンタメジャンル全体や児童文学も含めて多数の新人賞の下読みや賞の運営に関わる。それらの経験をもとに、小説、ライトノベル、物語発想についてのノウハウ本を多数出版する。

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