名付けをフィーリングに頼らない

ワンポイント

あなたはキャラクターの名前付け、得意ですか? 苦手ですか?
どちらのタイプもいると思うのですが、注意しなければいけないポイントがあります。
それは、「フィーリングや音の印象で名前をつけるのは怖い」ということです。

いえ、日本人だったらなんとでもなるんですよ。皆さんの頭の中には
「日本人の名前ってだいたいこんな感じだよね」という大まかなルールが入っているので、
フィーリングや音の感じで名前をつけても、そんなにおかしなことにはならない事が多いんです。

でも、これが馴染みの薄い横文字――西洋人の名前だとどうでしょう。
多くの人にとって、西洋人の名前は馴染みが薄いはず。

そこでフィーリングや音の感じで名前をつけようとすると、
実際にはありえない名前、不思議な名前になってしまうことが多いんです。
あるいは、ドイツ風の名前とアメリカ風の名前が一つの地域で混在する、なんてことも。

(同じ名前が言語によって違う発音をされることはよくあります。
 アメリカ人ジョンさんがドイツだとヨハンさんになる、みたいな)

こういう時は、人名事典などをあたって実在の名前をつける、というのが一つの手。
また、舞台となる地域のモチーフを一つ明確に決め、
「ここはフランスをモチーフにするからフランスの人名をつけよう」
などとするのも雰囲気の統一のためにおすすめです。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。』などがある。2019年にも新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『異中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』(秀和システム)を刊行。PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。講師としては愛知県名古屋市の専門学校日本マンガ芸術学園にて講義を行い、さらにオープン参加形式で【土曜セミナー】毎月開催中。

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