創作基礎9:テンプレートをうめましょう

創作基礎

テンプレートを紹介します

プロットを構成する要素のうち、もっとも大きな割合を占めるのは、どう考えても「ストーリー(あらすじ)」です。
物語がどう始まり、どう終わるか。それをあらかじめきちんと決め、把握しておくためにこそ、プロットを作るのですから。

だからこそ、「なにをどうしたら良いかわからない!」という人は多いはず。
そこで榎本メソッドでは「テンプレートをうめてみませんか?」と提案します。
この場合のテンプレートは「物語の雛形」とでも考えてください。
物語を作るとき、どんな要素を入れ込むかの枠を決めたものです。

白紙に絵を書くのは大変ですけど、方眼紙だと書く手がかりが見えて書きやすくなる人は多いはず。
塗り絵ならもっと簡単ですよね、色を塗るだけでいいんですから!
テンプレートにもそんな効果があります。

物語のテンプレートにも色々あるのですが、ここで紹介するのは一番簡単なものです。

1:物語が始まったとき、どんな状況になっていますか?
2:主人公はどんな風に登場しますか?
3:ヒロインはどんな風に登場しますか?
4:主人公はどんな目的を持っていて、そのために何をしようとしますか?
5:主人公の前にどんな障害が現れますか?
6:主人公は目的(一部でも)を達成するために何をしますか?
7:目的(一部でも)を達成した後、どうなりますか?

とりあえず、この七つの質問に答えながら、物語を考えていってみてください。
あらゆる物語が作れる……なんてことは言いませんが、お話の基本的な部分は押さえられるようにできています。

「目的」と「障害」

このテンプレートは「主人公が目的を達成する」ことを軸に作ってあります。
どうしてかといえば、「それによって物語が一段落するから」です。
物語が終わってない、一段落していないというのは、意外なほどお話の完成度を下げます。
読後感が悪い、という言い方をしてもいいでしょう。
逆に言えば、途中ちょっともたついても、主人公がしっかり目的を達成さえすれば、「終わった」感がきちんと出ます。

そうそう「一部でもってどういう意味?」と思った人があるかもしれません。

キャラクターが持つ目的は様々です。「今日一日をどうにかやり過ごす」が目的のキャラもいれば、
「仇を討つ」「世界を救う」「ハーレムを築く」など大きな目的を持つキャラもいます。
一つの物語の中ではとても達成できないような目的を持つキャラも居るでしょう。

でも、「仇の情報を得る」「世界を救うための武器を入手する」「恋人をひとり増やす」ならどうですか?
目的の一部はきちんと達成できましたよね。程度問題ではありますが、こういう手があるのです。

また、テンプレートの中にちょっと異質な要素が入っていましたよね。「障害」です。
これは、物語が何の問題もなくすんなり進んでいってしまうと、お話が盛り上がらないからです。

よく使う別の物語テンプレートで「起承転結」があります。その「転」にあたるのが障害です。
物語の流れを変えて読者を驚かせ、気分を変え、物語を盛り上げるのが目的です。

でも「転」が含む意味は本当に多様なので、あんまりシンプルな説明ができません。
そこで、「転」の中でも特によく出る要素である「障害」をピックアップしたわけです。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。』などがある。2019年にも新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『異中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』(秀和システム)を刊行。PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。講師としては愛知県名古屋市の専門学校日本マンガ芸術学園にて講義を行い、さらにオープン参加形式で【土曜セミナー】毎月開催中。

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