粟江都萌子のクリエイター志望者に送るやさしい文学案内

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『蜘蛛の糸』―地獄の沙汰も神次第

芥川龍之介・作『蜘蛛の糸』 〈あらすじ〉 大悪党のカンダタは死後地獄へ落ち、呵責にさいなまれていた。それを極楽浄土から見ていたお釈迦様は、カンダタが生前蜘蛛を殺さずに助けるという善行を行ったことを思い出し、救いのチャンスを与える。そ...
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『名人伝』―名人とはなんぞや

中島敦・作『名人伝』 〈あらすじ〉 古代中国が舞台。趙の都・邯鄲に住む紀昌(きしょう)は天下一の弓の名手になろうと名手と名高い飛衛(ひえい)に弟子入りする。5年かけて目の訓練をするなどして、師匠と並ぶほどの弓の名手になる。 師匠を超...
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『白痴』―放送禁止用語の詰め合わせパック

坂口安吾・作『白痴』 〈あらすじ〉 第二次大戦中、敗戦の気配の強まる日本。 大学を卒業して新聞記者に、次いで映画の演出家になった伊沢は、場末の小工場とアパートに囲まれた商店街で小屋を借りていた。その近所には父親のわからぬ子を孕む女や...
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『蜜柑』―人が優しくなれるとき

芥川龍之介・作『蜜柑』 〈あらすじ〉 私は陰鬱な気持ちで、二等車両で汽車の出発を待っていた。そこへ小汚い身なりの少女が三等車両の切符を握りしめて乗り込んでくる。私は不快な気持ちになったが、やがてまどろんだ。 しばらくして目を覚ました...
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『人間失格』―「人間」に合格するものなのか

太宰治・作『人間失格』 〈あらすじ〉 「私」はとある男の手記を読む。 手記の筆者・大庭葉蔵は幼いころから人間の生活がわからず、「道化」のフリを身に着ける。葉蔵は幼いころから屋敷の女中などに犯されていた。 成長し、東京の学校に通い始め...
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