陸上競技の「跳ぶ」
人間は空を飛ぶことはできないが、地面を強く蹴って跳ぶことはできる。障害物を跳び越えたり、川を跳んで渡るなど、アクションシーンで書く機会もあるだろう。では、人間が跳ぶことの限界はどこにあるのか。【ここに記された限界をたやすく超えたなら、そのキャラクターは超人と呼んで差し支えないだろう。】
陸上競技では三種類の跳躍競技がある(棒高跳びはジャンプという言葉を使わないので今回は除外)。高く跳ぶ「走高跳」、遠くへ跳ぶ「走幅跳」、ホップステップジャンプという手順を踏む「三段跳」だ。世界記録は以下の通り。
・走高跳(男子2.45m/女子2.09m)
・走幅跳(男子8.95m/女子7.52m)
・三段跳(男子18.29m/女子15.50m)
垂直跳びの限界は?
もう少し「跳ぶ」ことに関する記録と限界を見てみよう。
垂直跳び(その場で上に跳ぶ)の記録はキューバ人のバレーボール選手レオネル・マーシャルで、127cm。バスケットボールのNBA選手は平均で70cmくらいというから、この世界記録の凄まじさがよくわかる。なお、レオネルは最高到達点(ジャンプし、手を伸ばして届く高さ)でも世界最高記録をもっており、こちらも驚異の383cmだ。
なお、高く跳ぶ垂直跳びの能力は必ずしも前に飛ぶ陸上の跳躍系競技の能力とその相関関係はないようで、むしろウェイトリフティング系など、瞬発的な筋力が高い選手たちの方が高かったようだ。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース】講師として長年創作指導の現場に関わっている。