37時限目「インパクトで差別化!」

榎本海月の連載
その37:シチュエーションでインパクト!

特別な状況から始める

以前、差別化の話をしました。その時は体験や経験が差別化の大きな武器だというアドバイスをしましたが、今回は「最初からインパクトのある展開で差別化する」やり方を紹介します。
具体的に、どうしたらインパクトのある展開が作れるのでしょうか。一つのやり方として、「特別な状況から物語を始める」があります。
たとえば、 ホットスタート。いきなりバトル! アクション! 大爆発! で盛り上げます。また、ミステリーでは「1行目から死体を転がせ」と言いますが、小説家志望者の作品の冒頭部分は冗長なことが多く、ズバッと切って面白いシーンから始めるのは良い解決法です。

冒頭で差別化する

他にも冒頭の展開で差別化する方法はあります。
たとえば、 特別な状況(廃墟から始める、爆発から始める、追われるところから始める、など)から物語を始めることで、冗長な説明などしている余裕はなくなり、どんどんストーリーを展開せざるを得なくなってストーリーが滑らかに展開します。そもそも特別な状況ならインパクトのある展開もしやすいのです。


【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

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