34時限目「おすすめ本紹介④ ルイス・ダートネル『この世界が消えたあとの科学文明の作り方』」

榎本海月の連載
その34:『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』

文明が消えてしまったなら?

現在、週刊少年ジャンプで好評連載中の『Dr.ストーン』。この作品の元ネタだったのでは、といわれている本があります。今回紹介するのがそのルイス・ダートネル『この世界が消えたあとの科学文明の作り方』です。
内容はまったくタイトルの通りで、「なにかの大事件によって現代文明が失われたあと、どんなことをしたら新しく文明を作り上げることができるのか?」という、架空の状況への手引書であります。この本の知識があれば、ファンタジー世界や原始世界に現代文明を作るような物語が書けるわけですね。

現在の風景を維持しているのは人間

ただ、個人的にはそのようなネタ元としての特徴よりも、むしろ別のところに興味を惹かれました。動画の中で引用しながら紹介している、「高層ビルは人の手が入らなくなると自然に負けてその姿を消していく」ということです。
そう、この本は「文明や科学について知るために役に立つ本」であるとともに、「私たちの社会がどんな風に維持され、どう脆いか」を知ってもらい、想像を刺激されて欲しいという本なのです。


【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

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