23時限目「世界設定は物語の土台」

榎本海月の連載
その23:世界設定は物語の土台

世界設定は何のために

この回のテーマは世界設定。
世界設定について大まかに言えば「どんな世界が舞台なの?」ということですが、ここで大事なのは、世界設定はなんのために作るのか。世界設定をそのまま羅列して面白がってくれる人はいません。その設定を生かして暴れ回るキャラクター、展開される物語が面白いのです。設定はエピソードの中で見せなければ意味がありません。
キャラクターの言動、ストーリーの展開などの背景に世界設定が見えるのが理想で、またそれによって物語としての説得力が生まれるわけです。

薄っぺらい世界設定

逆に言えば、物語のためにとってつけて作った世界だと思われてしまうと、お話に入り込めなくなってしまうわけです。設定の作り込みは大変ですが、しかし汗をかくだけの意味はあるので頑張ってほしいですね。


【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

タイトルとURLをコピーしました