起承転結とは
大きな物語を作るときには、ブロックに分けて考えるのがオススメです。なぜなら、人間の認識能力には限界があるから。塊ではわからないものが、小分けにすると見えてくるものです。
具体的にどう分けましょうか。伝統的に色々なパターンがありますが、オススメは起承転結。物語を4ブロックに分けて理解するスタイルです。
ところで、最近「起承転結は時代遅れじゃない?」と言われているのはご存知でしょうか? これはこれで説得力のある主張なのですが(詳しくは動画で)……。
「転」の価値
主張は分かった上で、あえて私は起承転結をオススメします。なぜかというと、起承転結を意識すると必ず「転」、つまりどんでん返しを作ることになるからです。
小説家志望者さんの中にもどんでん返しを忘れる、あるいは作れない人は沢山います。しかし魅力的な物語のためにはどんでん返しが必須です。そこで起承転結をオススメするのです。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース】講師として長年創作指導の現場に関わっている。