第10回「サブカルツアー②池袋乙女ロード」

コラム

池袋と秋葉原

前回紹介した中野ブロードウェイや次回紹介する秋葉原などと比べたとき、「池袋乙女ロード」は名前の通り女性ファンの集まる店が多い、と見られているようです。
といっても、元々池袋は新宿などとも並ぶ東京の繁華街で、特に埼玉県の人などがよく訪れることで有名です。栄えている場所ですからアニメ・漫画系ショップも昔からありました。練馬区出身の私も、家の近くの書店で手に入らないようなものは池袋まで出掛けました。90年代のことです。
この頃から、サンシャイン60の前の通り、いわゆる「東池袋」エリアにアニメ・漫画系の店が集まる現象はありました。大きな転機は2000年、アニメイトが女性向けに大きく舵を取ったことであったといいます。また、2000年代に(主に男性ファンの)アニメ・漫画ファンが注目されるムーブメントにおいて話題が集中したのが秋葉原だったので、これに対して池袋が女性ファンの聖地として持ち上げられた……という流れだったようです。執事喫茶なども話題になった記憶があります。

事情はいろいろ

『imidas』によりますと、「複合商業施設・サンシャインシティの向かいにあり、アニメやコミック関連の大型店が並んでいるため、女性も歩きやすい。」と定義しているあたり、中野や秋葉原のゴミゴミした小店舗スタイルは女性には辛いという認識もあったのでしょう。
コミックストリートとか腐女子ストリートなどいう呼び名はありましたが、04年に漫画系の情報誌である『ぱふ』が「乙女ロード」と名付けたとされます。また、12年には中池袋にアニメイトが移転したので、アニメ・漫画系の店は拡散している模様です。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

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