私は、小説家志望者同士の合評会は非常に難しいと思っております。
この連載でも「作品のプラスになる合評会をしましょう」とお話してきたように、合評会は単なる揚げ足取りになりがちなのです。
これから作品を仕上げていくのですから、まだまだ荒削りなのは当然です。
合評会では、
・その作品がどうしたら良くなるのか
・その作者さんの良さをどうすれば活かせるのか
を考えるべきで、マイナスな事を言っても単なるマウント合戦になってしまうのです。
なので、合評会はなるべく初心者同士でやらないほうがいいですし、指導者がちゃんと見ているところでやるのが良いと思っております。
またそのうえで、もらった前向きな意見もそのまま取り入れるのではなく
自分の中できちんとかみ砕き、しっかり理解することも大事です。
榎本秋
榎本 秋(えのもと あき)
活字中毒の歴史好き。歴史小説とファンタジーとSFとライトノベルにどっぷりつかった青春時代を過ごし、書店員、出版社編集者を経て2007年に榎本事務所を設立。ライトノベル、時代小説、キャラ文芸のレーベル創刊に複数関わるとともに、エンタメジャンル全体や児童文学も含めて多数の新人賞の下読みや賞の運営に関わる。それらの経験をもとに、小説、ライトノベル、物語発想についてのノウハウ本を多数出版する。