歴代NHKの大河ドラマの中でも屈指の人気を誇る「独眼竜政宗」。
主人公の伊達政宗は、生まれるのがもう少し早かったら天下を取れた(豊臣徳川にかわって政権を作れた)といわれる戦国大名であり、ゲームやフィクションでも屈指の人気を誇ります。
豊臣秀吉に従ったときが20歳あまり。その後は天下分け目の関が原の合戦、徳川家による外様大名(関ヶ原以後に徳川家に従った大名)削減政策などの中で生き残り、仙台60万石余の基礎をつくり、三代将軍家光の治世まで生き残る波乱に満ちた生涯です。
政宗の生まれた伊達家は東北を代表する名家でしたが、
曽祖父稙宗と祖父晴宗
祖父晴宗と父輝宗
と二代に渡って親子で争ったことで勢力が減退していました。
そんな親子の争いを危惧したのか、父輝宗は若くして、政宗に家督を譲ります。
10代後半で当主となった政宗は東北の風雲児として暴れまわります。
しかし彼が東北地方を代表する勢力になった時、日本の大半は豊臣秀吉の政権下にあり、彼もその下にくだらざるを得なかったのです。
その後、豊臣政権の大名として何度かのお家取り潰しの機会を乗り越え、関ヶ原の戦いでは東軍に属し、今の仙台地域の基礎を作ります。
そして、はじめにも述べたように三代将軍家光の時代まで生き延びるのです。
一説には伊達政宗の仙台領は要害になっていて、徳川幕府の軍が襲ってきても耐えれるように設計されていたともいいます。
そんな説が出るぐらいには最後まで野心があったのでしょう。
政宗の
少年期(弟との家督争い~結婚~家督相続)
青年期前半 東北一の大名になるまで
青年期後半 豊臣徳川政権での苦労
中年以降 大阪の夏の陣で徳川政権が正式に確立したあと
などにわけて、エピソードなどを学んでみると面白いと思います。
彼がどのように頑張ったから伊達家は残ったのか。
そして、そこからあなたなりの英雄像を作ってみてください。のし上がることだけがヒーローではなく、元からあるものを護ることもとても大変で大事なことです。
榎本秋
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榎本 秋(えのもと あき)
活字中毒の歴史好き。歴史小説とファンタジーとSFとライトノベルにどっぷりつかった青春時代を過ごし、書店員、出版社編集者を経て2007年に榎本事務所を設立。ライトノベル、時代小説、キャラ文芸のレーベル創刊に複数関わるとともに、エンタメジャンル全体や児童文学も含めて多数の新人賞の下読みや賞の運営に関わる。それらの経験をもとに、小説、ライトノベル、物語発想についてのノウハウ本を多数出版する。