私や弟の榎本海月が非常に影響を受けたのは大塚英志さんです。
『物語の体操』の発想法や『キャラクター小説のまとめかた』はさすがだと思いました。
実際にライトノベルはキャラクター小説になりましたし。
その後、カルチャスクールや専門学校で教えさせていただくようになり、編集者なども務めていく中で
・発想法
・精神論
・文章論
などをある程度体系的に説明できることをまとめてこれたかなと思っています。
また、近年の
・頭の中の思いを形にするのが難しい
・A4 1枚程度のプロットからは長編を書けない
などの学生さんの悩みを受けて色々なシートを開発してきました。
さらに以前は、設定・キャラクター・ストーリーはどれも重要だったように感じていたのですが
キャラクターから物語を作る傾向が強くなったので、それにも対応するようになってきました。
そうした、総体としてまとまりつつあるのが 榎本メソッド です。
もともとはゼミや勉強会でプロットの合評会をするための指針的なものでした。
ある程度ルールがないと個人の気持ちの意見になってしまいますもんね。
個人の気持ちも大事なんですが。
東放学園映画専門学校のゼミの2期生の2年目くらいからこの方法論が固まってきたように思います。
毎回ルールを配布しているわけではなく、基本は私やゼミの上級生からの助言を聞いて、体感して会得していくようにしています。
やはり、実感するのが大事ですから。
そのためにゼミでは毎週プロットを作って合評会をしています。
話は戻ります。
そんな感じでプロットから始まった榎本メソッドは、文章・発想法・アイディアのまとめかた・ストーリーの構成方法・各種シートと広がっていきました。
これからもヒアリングを重ねていきながら広がっていくと思います。
そうした中で事務所スタッフで相談をしつつ、【榎本メソッド】オンライン小説講座
としてまとめたいなと思っています。
また、出版物の方も続々と準備しております。そちらもお楽しみにしていただければ幸いです。
今告知している文学本のと知識系のまとめ本、さらにもう1冊出せそうな空気になっております。
この連載と出版物、いずれ始まるオンライン講座とどうぞよろしくお願いいたします。
榎本秋
榎本 秋(えのもと あき)
活字中毒の歴史好き。歴史小説とファンタジーとSFとライトノベルにどっぷりつかった青春時代を過ごし、書店員、出版社編集者を経て2007年に榎本事務所を設立。ライトノベル、時代小説、キャラ文芸のレーベル創刊に複数関わるとともに、エンタメジャンル全体や児童文学も含めて多数の新人賞の下読みや賞の運営に関わる。それらの経験をもとに、小説、ライトノベル、物語発想についてのノウハウ本を多数出版する。