榎本メソッドがプロットにこだわるワケ 

榎本秋のクリエイト忘備録

榎本メソッドにおいてプロットは重要な要素になっています。
というのも、現在はよほどの売れっ子作家でない限りプロットなしで小説の企画が通ることはほぼないからです。

プロットは長すぎてもよくなくて、A4紙1枚に収まるぐらいがいいと思っています。
なぜかというと、あまり長いと読むのが大変だから。そうなると後回しにされる可能性もあります。
もちろん例外はあって、編集者に企画決定権限がある場合は、プロットがなくても通ることはあります。

しかし、ライトノベルを中心に若者向け描き下ろし文庫では、プロットでその作品がどれぐらい売れるか
というのが編集長やその部署の責任者に伝わることが大変大事です。

最近は営業部のOKをとらないと出版が決まらないこともあります。
そこまでいくと数字(これまでの売上等)だけで判断されてしまうこともありますが。
とはいえ、誰が見ても斬新で面白ければ、それまでの実績と関係なく本を出せるチャンスはまだあります。

そのためにも、A4紙1枚のプロットで

・わかりやすく
・共感できて
・読者がいる

なにより面白い作品であることが伝わることが大事なのです。

榎本秋

榎本 秋(えのもと あき)
活字中毒の歴史好き。歴史小説とファンタジーとSFとライトノベルにどっぷりつかった青春時代を過ごし、書店員、出版社編集者を経て2007年に榎本事務所を設立。ライトノベル、時代小説、キャラ文芸のレーベル創刊に複数関わるとともに、エンタメジャンル全体や児童文学も含めて多数の新人賞の下読みや賞の運営に関わる。それらの経験をもとに、小説、ライトノベル、物語発想についてのノウハウ本を多数出版する。

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