ライトノベルは拡散して、昇華した

榎本秋のクリエイト忘備録

ライトノベル。
1980年中盤以降の角川書店のファンタジーフェアで広がり、角川スニーカー文庫・富士見ファンタジア文庫の創刊で拡散。
「ロードス島戦記」「スレイヤーズ」を中心にファンタジーブームを起こし、「ブギーポップは笑わない」「キノの旅」で世界が広がる。
セカイ系とも対峙しながら、学園ラブコメ・学園伝奇と更に幅を広げ、2000年代には世間的にも ライトノベル と命名・発見されました。
ライトノベルはその後、

・(小説家になろう系)との激しい化学反応
・近似値にあった少女小説との関係
・ライトノベル的なノウハウが小説全ジャンルへ拡散
・読者の高齢化

などを経て、一昨年ぐらいに役割を終えた気がしています。

と言っても、ライトノベルがなくなったわけじゃなく。
ライトノベルという言葉で表されるものが人それぞれで、
これまで以上に一言で概念が説明できなくなったなぁということです。

このまま「ライトノベル」と呼ばれ続けるかもしれませんが、少なくても発見から15年程が経ち、新たなステージに移行したのは事実だなと。

今はコロナで難しいですが、数年のうちにライトノベル発見ブームについて
何人かの方と対談や座談会などをして、WEBで公開したいなと思っています。

榎本秋

榎本 秋(えのもと あき)
活字中毒の歴史好き。歴史小説とファンタジーとSFとライトノベルにどっぷりつかった青春時代を過ごし、書店員、出版社編集者を経て2007年に榎本事務所を設立。ライトノベル、時代小説、キャラ文芸のレーベル創刊に複数関わるとともに、エンタメジャンル全体や児童文学も含めて多数の新人賞の下読みや賞の運営に関わる。それらの経験をもとに、小説、ライトノベル、物語発想についてのノウハウ本を多数出版する。

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