私の学生時代には既に大人気を誇っていた『銀河英雄伝説』という小説があります。
本編は10巻。オリジナルビデオアニメ、マンガ(2作品)、新作アニメ(NHKで放映中)、舞台(3作品)など、多数のメディアミックス展開がされています。
遥かなる未来。帝国と同盟が争い、その間で漁夫の利を狙う商業国家が……という三すくみがいつ果てるともない闘いを続けていた。そんな中、帝国と同盟に2人の名将が現れる。
帝国の若き美貌の野心家ラインハルト。
同盟の軍人だが早く退役したい智将ヤン。
この2人の英雄の登場によって、長く進展がなかった両国家の争いに大きな変化が起き、2つの国家自体の形も変わっていく。
というのが大まかなストーリーです。
ラインハルト・ヤン以外にも多数の人物が登場する群雄伝であるとともに、
・戦争
・国
・大義
・民主主義
ということを深く考える内容にもなっています。
昨今の日本の政局を把握しながら、同盟の政治や為政者について見ていくと発見も多いと思います。
発表から長い年月が立っても色あせない『銀河英雄伝説』ぜひお読みください。
榎本秋
榎本 秋(えのもと あき)
活字中毒の歴史好き。歴史小説とファンタジーとSFとライトノベルにどっぷりつかった青春時代を過ごし、書店員、出版社編集者を経て2007年に榎本事務所を設立。ライトノベル、時代小説、キャラ文芸のレーベル創刊に複数関わるとともに、エンタメジャンル全体や児童文学も含めて多数の新人賞の下読みや賞の運営に関わる。それらの経験をもとに、小説、ライトノベル、物語発想についてのノウハウ本を多数出版する。