WEBにはたくさんの「小説の書き方」のサイトがあります。
作家さん・編集者さん・研究している方などのものです。
ここで気をつけるのは、そこで書いてあることを鵜呑みにしないことです。
あくまでそのサイトを作っている人の意見・考え方だからです。
小説やライトノベルはたくさんの編集部があり、回答が1つではありません。
たとえば、ライトノベルでは40代になったら年齢だけで落ちるという都市伝説があります。
たしかに、編集部によっては20代しか受賞させないところもあると思います。
ライトノベルが同時代性を大事にするからです。
また、主力の編集者より年齢が上だとやりずらいかもという話も聞きます。
サイトを見ていると結構断言していてすごいなぁと思うことがあります。
基本として、「業界のことがわかっているほど断言はしない」と思ってください。
そうであるし、そうでないこともあるからです。
断言しているサイトに関しては、同じことを複数のWEBサイトや紙の本でも確認したほうがいいと思います。
また、そのサイトの管理人や執筆者がどういう経歴の人かも見てください。
その経歴によって得意分野や不得意分野があるはずです。
研究をしている人のサイトは参考にしている本をきちんと明示しているかもチェックしてみてください。
数年前までは明らかに私の本を元にしたサイト(参考文献として明示されず)が3つはありました。
私の本の中でだけ使っている概念や、私がわざと意識して使っている数字をそのまま使っているサイトもありました。
私自身も先人の研究者様の著作を拝見して執筆していますが、ほぼそのままということはしません。
私がノンフィクションを執筆する時に気をつけていることがあります。
参考文献を参照する際には1つの物事に関して「3冊以上の違う出版社、違う著者」の本を確認するようにしています。
物事にはいろいろな見方があって答えはたくさんあるからです。
榎本秋
榎本 秋(えのもと あき)
活字中毒の歴史好き。歴史小説とファンタジーとSFとライトノベルにどっぷりつかった青春時代を過ごし、書店員、出版社編集者を経て2007年に榎本事務所を設立。ライトノベル、時代小説、キャラ文芸のレーベル創刊に複数関わるとともに、エンタメジャンル全体や児童文学も含めて多数の新人賞の下読みや賞の運営に関わる。それらの経験をもとに、小説、ライトノベル、物語発想についてのノウハウ本を多数出版する。