第23回「一月、学校の様子はちょっと違うかもしれない」

榎本海月の連載

三学期の事情は生徒により

年始の休みが終わると、いよいよ三学期(大学や専門学校は前期後期なので、後期の終盤ということになる)の始まりだ。
夏休みと同じく長期休暇明けではあるものの、期間も短いから「学校で会ってみたら別人になっていた」なんてケースは少ないかもしれない。ただ、正月太りとか、「年末年始ハワイで過ごした」自慢とか、その種の話はあってもおかしくない。
ただ、この学期は出席してみるとちょっと印象が違った……という記憶のある人も多いかもしれない。特に三年生(大学なら四年生後期から)などは、すでに授業に出てこない人が相当いるからだ。彼らは「受験に専念するために出席が免除」されたり、「すでに卒業のために必要な出席日数を稼いでいるから、今後の就職のために必要な活動へ以降」していたりするのである。
そうでなくとも、このくらいの時期になると学年が受験クラスと非受験クラスに分かれるなどというのもよくある話で、学校生活というものが必ずしも皆にとって同じものとは限らない、という好例であろう。

受験生にとっての一月

そう、受験生にとっては年が明けたらもう本番が始まっているのだ! その先陣を切って突っ込んでくるのが二〇二一年から開始予定(いろいろあってこれを執筆している現時点ではどうなるかよくわからないが)の大学入学共通テストである。二〇二〇年までは大学入試センター試験、その前には共通一次試験と呼ばれていた試験の代わりに実施されるものだ。
多くの大学が一次試験として採用していたから、日本全国の高校生が近隣の会場でこれを受け、その結果を持ってさらなる試験に挑むことになる。「センター試験の日には大雪が降る」などというジンクスもあったものだ。
そうそう、学校からはちょっと離れるが、一月には成人の日というイベントも有る。多くの学生にとっては無関係だが、大学生なら在学中に迎えるし、何よりも地元で行われるという性質から「都会の大学に進学した先輩が成人式のために久しぶりに戻ってくる」というイベントができる。キャラクターたちの関係性を動かすのになかなか魅力的な要素ではないか。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース(https://www.ndanma.ac.jp/nma/course/novel/)】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

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