♠21回「風の害は恐ろしい!」

榎本海月の物語に活かせるトラブル&対応事典

風がもたらす恐るべきトラブル

日本の遥か南の海上では毎年幾つもの台風が発生し、その中の幾つかが日本列島に直撃する。これはいわゆる暴風雨をもたらし、飛行機や鉄道のような交通機関の遅延や運休、あるいは道に生えている木の破損のような被害をもたらす。日本人ならこのような風や雨の害はよくよく熟知しているだろうが、時にはそんな私たちの想像を絶するようなすさまじい風水害が発生することがある。
かつて、日本の防災技術が未熟だった時代には、台風によって多くの死者や建物の被害などがもたらされた時代があった。有名なのは伊勢湾台風で、紀伊半島から伊勢湾沿岸にかけて広い範囲が水没し、5000人にも及ぶ死者・行方不明者が出たのである。
近年では建造物の強度や堤防などの防災技術が発達し、大きな被害が出ることも少なくなったが、ここ数年異常気象の影響もあってか、常識を超えた台風・暴風が日本列島を襲っている。強風で車が倒れたり、看板が飛んだり、建築中の建物の土台が崩れたり……といった動画を見たことのある人も多いだろう。
実際、強風には物理的な力がある。平均風速で40メートル毎秒(時速140キロメートル)以上となると樹木や街灯が倒れ、トラックが横転し、住家さえも倒しかねない。もちろん人間なんて簡単に吹き飛ばされかねないパワーだ。このような風が吹いたときには、基本的に外へ出かけるべきではない。
ちなみにもう少し弱い風だと、平均風速で10~15メートル毎秒で「傘が裏返ったり壊れたりでさせないため雨合羽などが必要」、15~20メートルで高所作業禁止、20~30メートルで物が飛んできて怪我をする可能性がある、となる。
暴風に対する対策としては、飛ばされそうなものをあらかじめしまうか固定し、家は雨戸を閉めるべきだ。一人暮らしのマンションなどでは雨戸がない家も多いから、その場合は昔ならよく戸板に木材を打ち付けて強化するという作業がよく行われた。今だとフィルムを張って強化することも行われる。これは何かが飛び込んできてガラスが割れ、飛散してしまうのを防ぐ意味もある。

突如発生する竜巻

近年、気象予測が発達した結果として台風や暴風雨はかなり前の段階で予測できるようになった。しかし、別の形で暴風が人や街を襲ってくる可能性がある。竜巻だ。
積乱雲によって生まれるこの螺旋状に巻く風は、人や物、家の屋根などを巻き上げてしまう恐れがある。突発的に発生するものだが、天気の急変、空が暗くなり、冷たい風が吹くなどの前兆現象もあるようだ。このような現象を察知したら、すぐに頑丈な建物へ逃げ込む必要がある。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース(https://www.ndanma.ac.jp/nma/course/novel/)】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

タイトルとURLをコピーしました