♠18回「噴火被害を避けるには情報が大事」

榎本海月の物語に活かせるトラブル&対応事典

地図を確認し、最新情報を得る

前回紹介したような火山の被害は、どのように避ければいいのだろうか。「核の冬」になってしまったならその環境で生きていくこと考えるしかないし、灰が降り積もった場合でもどうするかを考えることはできる。
しかし、火砕流や噴石は発生してから被害までのスピードが早いため、第一に「そもそも危険なところに近づかない」対応が必要になる。つまり、火山ハザードマップを確認して被害が出そうな危険な場所を確かめ、また噴火警戒レベルを見て危険がありそうなのか(レベルは最大5で、レベル3から入山規制が敷かれる)を把握して、危うければ山に入らない、噴火口に近寄らないというのが賢明な登山家と言えるだろう。
この点以外でも、登山というレジャー(あるいはスポーツ)は季節が夏か冬か、気温や気象はどうか、落石の兆候はないかなど事前情報をしっかり調べないと簡単に命を落としかけない危険がある。あなたがベテランの登山家を描写したいなら、この辺りの気配りも描かないと嘘くさくなりかねないので注意。

安全な場所へ逃げる

どれだけ入念に準備と調査をしても、運の悪い時はあるものだ。予報になくとも突然噴火したなら、どうするか。火砕流や溶岩などの被害を避けるにはハザードマップの情報は役に立つだろう(逃げる間も無く飲み込まれない位置であれば!)。
となると、恐ろしいのは噴石だ。山小屋やシェルターに逃げ込む、あるいは岩陰に隠れたりリュックサックやヘルメットで頭を守るなどの工夫が必要になる。直撃すれば命が危うくなる可能性が高いからだ。また、灰やガスの害を避けるためにも、マスク、ゴーグル、ハンカチやタオルで口を覆うなどもしてほしい。その上で、身を守りながら山を降りることになるだろう。
噴火の直接的な害から逃れても、灰による間接的な害は続く。マスク、メガネ、ゴーグルで身を守り、電気機器や乗り物がダメにならないように掃除する必要がある。その際、灰を水で濡らしたり排水口に流したりすると固まって手がおえなくなるので、ゴミ袋にまとめて適切な場所へ出す必要がある。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース(https://www.ndanma.ac.jp/nma/course/novel/)】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

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