第16回「六月は梅雨の合間に体育祭」

榎本海月の連載

雨は続くがスケジュールも

日本の六月は梅雨の季節だ。毎日しとしと雨が降るから、外に出かける機会も少なくなるし、傘を抱えて歩かなければいけないことにストレスもあるだろう。雨に打たれたり、湿気にやられたりして、体調を崩す人もいるだろう。
では、六月はイベントごとなどないのか、といえばそんなことはない。学校によるが、運動会(体育祭)、文化祭、修学旅行など、秋にも行われるこれらの大型イベントが、この時期にもなるべく雨の少ない日を選んで設定されることが多いようだ。梅雨を恐れないというよりも、スケジュールの都合上そんなことはできない、という方が正しいのだろう。何しろ、もう少ししたら期末テスト、そして夏が来てしまう。ここにイベントを詰め込まないとスケジュールが消化できないのだ。

体育祭もお祭

特にその中でもよく見られるのが運動会・体育祭であろうと考え、ここで紹介する。同種のイベントである文化祭と比べると、祭りの文字があるのに祭りっぽくないという印象があるかもしれない。
しかし、神に捧げる祭りの中で運動をする、というのは割と色々なところで見られるものだ。現代四年に一度の大イベントとして行われているオリンピックも、元々は神に捧げる祭であったのだから、実はおかしいことは何もないのである。
運動会は学校全体を赤組白組に分けたり、あるいはクラスごと、学年ごとであったりの対抗戦というスタイルを取ることが多い。徒競走、球技、騎馬戦、パン食い競争等々の種目に代表選手が出てポイントを争うわけだ。時代や地域によっては独自の、面白かったり奇妙だったりする種目もあるかもしれない。
もう一つの花形として組体操が日本の運動会・体育祭ではよく行われてきたが、特にピラミッドのような危険な演目については度々事故も起きて、問題になっている。
運動会は体育会系、スポーツ系の生徒にとっては目立てる、尊敬を集められる見せ場だが、運動音痴にとってはただただ苦痛の時間になるというのもよくある話だ。怪我をしてしまうことだってあるかもしれない。しかし挑戦することで何かの殻を破るという物語も成立しうる。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース(https://www.ndanma.ac.jp/nma/course/novel/)】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

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