♠14回「災害後のライフライン」

榎本海月の物語に活かせるトラブル&対応事典

水が得られなくなったら

小規模~中規模な地震ならその損害は軽微、あるいは怪我や家具の損失など一時的なものにとどまることも多いだろう。しかし大規模な地震ではしばしばライフラインが寸断され、あるいは住むべき家を失って、それ以前の生活を取り戻すのに時間がかかることがある。
一番大きな問題になるのは水だ。以前紹介した通り人間は水を飲まなければ生きていけないし、清掃や排泄などにも水が必要になる(一日あたり、飲料水が2~3リットル、その他生活用水が7リットル)。地震で水道のパイプが破壊されたりした場合、どうすればいいのか。
よく言われるテクニックは、水道が生きている間に風呂の湯船に水をためておくことだ。あるいは、ベランダにバケツを出しておけば雨水を溜めておくことはできる。これらは飲料水としては厳しいが、生活用水には便利だ。ウェットティッシュや水がいらない保存食、使い捨て下着も水の使用を抑えることができる。既製品の使い捨てトイレも便利だが、ある程度の知識とビニール袋などの材料があれば作れる。それでも必要な分の水は、自治体の給水車に頼りつつ、水道の復旧を待つことになるだろう。

電気が使えなくなったら

電気の復旧は比較的早い(4~6日。ガスは1ヶ月)が、それ以上に私たちの現代文明は電気に依存しているから生活が一気に苦しくなる。あかりを取るための電池式懐中電灯やローソクなどがないと最悪生活不可能になりかねない。もちろん電池の予備は十分に欲しいところだ。
情報収集のためのラジオも欲しい。ラジオには太陽光発電や手回し式のものがあり、最近のものならUSBで充電できる機械を充電することさえできる。これがあればスマホが使える、と思えば未来に希望が持てる人も少なくないのでは。
そう、現代ならスマホが使えるようになりたい。被災や救援の情報から、本項で扱っているような生活情報まで、スマホから手に入る情報は桁違いだ。避難所、あるいは市役所などで充電をさせてくれることも多いが、それだけに無数の列ができることになる。また、SNSなどを通して発信される情報には誤情報も多い。この辺りをしっかり書き込むと、被災地のリアルが表現できるかもしれない。
ちなみに、家が停電になって避難する場合はブレーカーを落としていくことが推奨される。停電が解除されたとき、一気に電気が通ると火事になることがあるからだ。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース(https://www.ndanma.ac.jp/nma/course/novel/)】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

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