プロットの合評会を本気の本気の商業プロ小説家志望者同士で行うとみるみる力がつきます。
しかしこの合評会、ただ感想を言い合うだけではダメで、ポイントがあります。
それは、
マイナス点を指摘しない
です。
マイナス点というのはそれこそいくらでも見つけることができます。
合評がマイナス点を挙げることばかりになるのは建設的ではありません。
それよりはどうしたらそのプロットがより面白くなるかをみんなで相談しましょう。
私が指導している合評会では、以下のポイントを確認しつつ、より面白くするために相談するようにしています。
・読者ターゲットをきちんと意識しているか
・読者が共感できるキャラクターであるか
・作品を通じて主人公は成長しているか
・作品を通じて読者が楽しむ、共感できるポイントはあるか。
・登場人物同士の関係に進展、変化はあるか
指導者である私があまり口を出しても成長がないので、参加者がある程度上記ポイントを理解したら、私自身は参加しないか、参加してもほとんど発言しないです。議論がおかしい方向にいきかけたら口を挟むようにしています。
他の人のプロットをどう良くするかを考えると自分のプロットを作る時にも反映されます。
このプラス視点を見つける会を10回ぐらいやるとかなり力がつきます。
また、終わった後に議事録をつくるとみんなの勉強になりますので、持ち回りで議事録を作ってみるのも良いと思います。
上記のポイント5点は大抵のエンタメ小説では重要なポイントになります。
皆さんがやられている勉強会、合評会でもぜひ取り組んでほしいです。
榎本秋
榎本 秋(えのもと あき)
活字中毒の歴史好き。歴史小説とファンタジーとSFとライトノベルにどっぷりつかった青春時代を過ごし、書店員、出版社編集者を経て2007年に榎本事務所を設立。ライトノベル、時代小説、キャラ文芸のレーベル創刊に複数関わるとともに、エンタメジャンル全体や児童文学も含めて多数の新人賞の下読みや賞の運営に関わる。それらの経験をもとに、小説、ライトノベル、物語発想についてのノウハウ本を多数出版する。