Q.キャラクターを「立てる」ためにはどうすれば?

榎本海月のライトノベル創作Q&A

A:個性的な要素を探しましょう

これは前回の質問とちょっと似つつ、しかし実は違う問いかけです。色々と違うパターンのキャラクターは作れても、個性的で、読者の目を引くような、「立った」キャラクターが作れない、という悩みを抱えている人は多いはずだからです。どうしたらいいのでしょうか。
一つの手は、なにか個性的な要素を付けてあげることです。例えば名前、例えば能力、例えば性格、例えば武器。例えば立場。読者が見たことがないような……は無理かもしれませんが、なかなか見ないような個性的な要素を用意できれば、いいキャラクターが作れそうです。

ただこれは一朝一夕でできるものではありません。「これはレアだ!」と思っていたのは自分だけで、既に同じタイプの人気キャラクターがいる、なんてことも珍しくありません。知識や経験、あるいは優れた発想力が要求されます。
また、個性的な要素だけで満足してはいけません。大事なのは、その要素がキャラクターにとって自然なものになっているか、ということです。
例えば非常に変な名前のキャラクターが居るとして、彼はそれまでの人生でずっとその名前で呼ばれてきて、良いものも悪いものもいろいろな体験をしたはずです。そのことは彼の人生や性格にどんな影響を及ぼしたでしょうか? ここでしっかりキャラクターを作り込まないと、きちんと「立った」キャラクターにはなりません。

A:「あべこべ」にしてみましょう

もう一つ、「あべこべ」なキャラクターを作るのもおすすめです。つまり、外見と中身があべこべだったり、第一印象とその後の印象が大きく違うキャラクターにするのです。
一見すると強面なんだけど話してみると陽気だったり、逆にチャラチャラしているようでいて本当は真面目だったり、なキャラクターです。
このようなあべこべ性は、読者に驚きを与えることができます。もちろん、驚かせればそれでいいというものではありませんが、印象に残るための最初の一撃としてはいい効果を期待できるでしょう。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース(https://www.ndanma.ac.jp/nma/course/novel/)】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

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