Q.何がどうなったらプロ作家なのでしょうか

榎本海月のライトノベル創作Q&A

A:依頼を受けるようになったらプロです

「プロ作家になりたい」……多くの人が持っている夢でしょう。しかし、ここでふと立ち止まってしまう人もいるはずです。すなわち、「何がどうなったらプロ作家なのか」と。
「原稿だけで生活ができるのがプロ」と思っている人もいるかも知れません。でも、残念ながらライトノベルではこれは結構難しいです。
いわゆる専業作家はライトノベルではかなりレアで、なにがしかの仕事を持っている兼業作家か、そうでなければ主婦(主夫)だったり、別に財産があったり、という人が多いのです。
では、プロの定義はどこに見出しましょうか。ここでは、「書き手が評価され、依頼を受けて仕事をするのがプロ」と考えています。つまり、自主的に作品を作って同人即売会や自主出版、ウェブサイトなどでのみ販売しているケースは、ここではプロの外とさせてください。
また、いわゆる「なろう系」の小説サイトに作品を発表し、そこで評価されて作品を刊行する……という人も、この定義ではプロの外になってしまうことが多いようです。作品がヒットして紙の本として刊行できても「次回作を出したかったらまたサイトでヒットさせてね」ということになるケースが多い(書き手が評価されるのではなく、作品が評価されて依頼されている)、というのが理由になります。
これについてはあくまでここでの定義であって、「なろう系」作家の人たちをプロ作家と認めない……というわけではないのでご注意を。

A:評価を獲得するためには……

では、その評価を得るためにはどうしたらいいのでしょうか。幾つかの手段があります。
同人誌やウェブサイトなどで評価を積み上げ、書き手自身が評価されて依頼されるというルートももちろんあります。
あるいは、ライターだったり、学者だったりと別の(作家と近接するような)道で評価されたり、もしくは編集者さんと個人的な親交・評価を得て依頼を受けるという道もあるでしょう。
しかし、なんといっても王道は新人賞で評価を受けることです。特にライトノベルなら各レーベルが新人賞を主催していて、有望な作家・作品が現れないかと待ち構えています。ここで結果を残せば当然依頼が来る、というわけです。
ここで結果を出せばそうでないケースと比べても編集部の評価が違いますし、帯にもバンと出まして「新人賞受賞作なら読んでみようか」という人がいます。貴方がプロ作家を目指すなら、新人賞こそが第一のターゲットになるべきでしょう。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。ネット小説創作入門』などがある。
2019年に新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』『ストーリー創作のためのアイデア・コンセプトアイデアの考え方』(秀和システム)を刊行。
2020年の新刊には『古代中国と中華風の創作事典』(秀和システム)がある。
PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。愛知県名古屋市の【専門学校日本マンガ芸術学院小説クリエイトコース(https://www.ndanma.ac.jp/nma/course/novel/)】講師として長年創作指導の現場に関わっている。

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