Q.情報収集のコツを教えてください

榎本海月のライトノベル創作Q&A

A:インターネットを使いこなしましょう

創作をしていると、調べ物の必要性に迫られることもよくあるでしょう。
「戦国時代に何か面白いエピソードがないか」みたいなざっくりした目的であることもあれば、「騎士になるために必要な資格や儀式は何があるか」のような具体的に知りたいことが決まっているケースもあるはずです。
それらを知るためのオススメの手順を紹介します。

最初の一歩はインターネットを活用しましょう。キーワードをGoogle検索などの検索サービスに入力することで、大抵の情報は出てきます。
では、情報収集はインターネットがあればそれで全て済むのでしょうか? 残念ながらそうではありません。インターネットにある情報は(公式サイトからの発信などを除き)個人発信であり、そこには意図しない間違いや偏った意見、あるいは意図的に混入された誤情報が含まれています。
Wikipediaなどは非常に便利なサイトですが、あそこだって誤情報は相当含まれています。参考資料が明記されている情報だって、調べてみると資料のどこにも書いていなかった、というケースは珍しくないのです。また、近年は情報量の薄いサイトが検索上位に表示されるなどで、検索が非効率になってしまうこともよくあります。

そこで、インターネットは「下調べ」に使うのが有効ということになります。信憑性が怪しいとしても、インターネットの検索性の高さは有用です。まずは自分の調べたいことについてネットで調べ、そこで得られた情報の真偽、またより深掘りされた情報を求めて別の情報源に当たるのが良いでしょう。

A:本を読み、レファレンスを活用しましょう

では、具体的にどんな情報源に当たればよいのか。
もしあなたに取材のあてがあれば、より詳しいことを知っている人……当事者、ジャーナリスト、学者などに聞く手があります。公的機関や企業であれば窓口に申し込むことで取材できるかもしれません。
しかし多くの人にとって人間への取材は荷が重い作業でしょう。そこで、書物、新聞、雑誌といった記録媒体に記された情報を探すのが王道の手段となります。これらの情報は個人発信のインターネットよりも多くの人が関わって制作されており、ある程度の信憑性が期待できます。

ただ、書物も無数に存在しますので、どれを手にとってよいのか、どれを信じればいいのか、迷う人も多いでしょう。
二つほどオススメの方法があります。

一つは、入門書から入って次第に専門的な本へ移ることです。イラストや図解入りの初心者向け解説本、あるいは新書の入門書があなたの役に立つことでしょう。

もう一つは、司書のレファレンスサービス(目的の情報そのもの、あるいはそのための手段を提供するサービス)を受けることです。
図書館で司書に、あるいはインターネット上でレファレンスサービスを受け付けてくれる施設に依頼することができます。司書の方々はどんな本が信用できるか、どんな本なら適切な情報が掲載されているかよく知っていますので、あなたの助けになるでしょう。
また、レファレンス協同データベースというウェブサイトには、実際のレファレンスサービスの記録が蓄積されています。これも役に立つはずです。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。』などがある。2019年にも新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』『日本神話と和風の創作事典』(秀和システム)を刊行。PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。講師としては愛知県名古屋市の専門学校日本マンガ芸術学園にて講義を行い、さらにオープン参加形式で【土曜セミナー】毎月開催中。

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