
アクションシーン、あるいはバトルシーン。
書くのが好きだ!という人もいるでしょうし、
苦手だからなるべく避けたい、という人もいるでしょう。
仕方がないところではあるのですが、やっぱり好きな人も多いですし、
異世界ファンタジーや現代ファンタジーでは(内容にもよるのですが)、
盛り上がるシーンとして大事なところなので、書けないよりは書けた方がいいでしょう。
さて、よいアクションシーンを書くにはどうしたらいいのでしょうか。
位置関係がわかるように書く、キャラクターがどう動いているかを丁寧に書く、
などポイントはいろいろあるのですが、ここでは「スピード感」に注目します。
言うまでもありませんが、アクションシーンではスピード感が大事です。
これが緊迫感や臨場感にもつながり、盛り上がりにも繋がるのです。
しかし、画像や動画はともかく、文字でスピード感を出すのは簡単ではありません。
そこで、文章的なテクニックをいくつか紹介します。
・体言止め(文末を名刺で終わらせる)
・改行を多めにする
・一文を短く、接続詞も最低限にする
・セリフの量と長さも抑えめにする
これらのテクニックを使うと、読者が読むスピードが上がるため、
文章としてもスピード感が出やすくなります。
やりすぎると読みにくくなったり、雑な印象を与えるので注意は必要ですが、
アクションシーンが間延びしてしまう、緊迫感が足りないと思う人は、
一度試してみてはいかがでしょうか。
【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。』などがある。2019年にも新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『異中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』(秀和システム)を刊行。PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。講師としては愛知県名古屋市の専門学校日本マンガ芸術学園にて講義を行い、さらにオープン参加形式で【土曜セミナー】毎月開催中。