前回は小説家になるために必要なこと全般を説明させていただきました。
今回は、ライトノベル作家についてお話していこうと思います。
ライトノベルの場合は
現在、小説家になろう系との境界が曖昧になっており、なろう系やカクヨムから応募できる新人賞も増えていますが
今回は、その系統外の新人賞受賞に向けたのお話をさせていただきます。
ライトノベルの場合は、 一部短編の賞もありますが、基本的に長編シリーズなので、400字詰め原稿用紙で300枚程度の長編を書くことが求められます。
ライトノベル作家を目指す場合注意する事項としては
・どんなに壮大な話を考えても新人賞に応募する作品は、それ一冊で完結していること。
・イラストや設定資料集をつけない。
・自分が楽しい作品ではなく、読者さんが楽しんでくれる作品を書くこと
です。
いや、ほんとに多いんですよ。終わってない作品や付随資料がついている作品。あと、作者が自分だけ楽しい作品が。
他に多いのが、今の売れている作品と似ている作品。
基本的に新人に求められるのは、今いる作家さんとは違う作品ですがから、今ある作品を参考にしてはいけないのです。
それよりは、既存の作品に対して
・自分ならこうする
という部分を強く持って自分なりの
・一味(つまりは作家性)
を作ることが大事になるのです。
といっても読者は、あまりに突飛なものは、逆に拒絶反応をもちますから
ライトノベルのパターンお約束を理解した上で、自分なりの設定やキャラ造形をするのが必要となります。
そのためにも、主要な出版社の新人賞とアニメ化された作品の一作目は読んでおいたほうがいいと思います。
最後にもう一つ、新人賞で落選した作品は、基本的に他の新人賞には出さずにストックしておきましょう。
新人賞を受賞したときに、その作品が出せるチャンスが来るかもしれないからです、作家志望者の間は、一つの原稿に、執着しないで次々に新作を応募するのがとても大事です。
榎本秋

編著:榎本秋/著:榎本海月・榎本事務所(DBジャパン)
榎本 秋(えのもと あき)
活字中毒の歴史好き。歴史小説とファンタジーとSFとライトノベルにどっぷりつかった青春時代を過ごし、書店員、出版社編集者を経て2007年に榎本事務所を設立。ライトノベル、時代小説、キャラ文芸のレーベル創刊に複数関わるとともに、エンタメジャンル全体や児童文学も含めて多数の新人賞の下読みや賞の運営に関わる。それらの経験をもとに、小説、ライトノベル、物語発想についてのノウハウ本を多数出版する。