多人数会話の注意点

ワンポイント

複数のキャラクターが登場する多人数会話シーン、苦手な人結構いるんじゃないでしょうか。
書いていて何がなんだかわからなくなる、というのはよくありますよね。

だからといって一対一の会話ばかり書いているわけにはいきません。
食事、カラオケ、授業中の教室。複数のキャラがいろいろな場所にいて、
その状況をきちんと書かなければ面白くならないシーンは色々あります。

ライトノベルをはじめ、若者向けエンターテインメントでは細かい書き込みよりも
勢いやテンポのほうが大事、ということはよくあります。
それでも、多人数会話シーンなどはしっかり書き込んでほしいところです。
何を書き込むのもか。「誰が喋っているのか」はもちろん大事です。

それに加えてもうワンポイント、「各キャラクターがどこにいるのか」
「どんな位置関係にあるのか」もできれば入れ込んでください。
これらの情報があると、読者が頭の中で「絵」を描くことができます。

逆に言うと、「絵」が描けないと印象がごちゃつき、物語を飲み込むにあたって邪魔になってしまうのです。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。』などがある。2019年にも新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『異中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』(秀和システム)を刊行。PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。講師としては愛知県名古屋市の専門学校日本マンガ芸術学園にて講義を行い、さらにオープン参加形式で【土曜セミナー】毎月開催中。

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