シンプルなタイトルのすすめ

タイトル

タイトル、流行り廃りは色々ありますし、好みも様々ですが、いくつかのスタイルはあるかと思います。
その中の一つが、作中のキーワードや主要キャラ、舞台などの名前を使ってシンプルにまとめるものです。
今風でないと思うかもしれませんが、しかしそのことはむしろ新鮮さにつながると思うのです。

流行りと言えばいわゆる「短文系(長文系)タイトル」がありますね。
これについては別項で詳しく触れますが、実は意味があって効果のあるパターンです。

一方で、時々やってしまう人がいるのが「文章になっていない中途半端に長いタイトル」や
「英文タイトル」です。これらはあんまりオススメしません。
タイトルにはぱっと見の印象が重要です。

「なるほど、こういう内容なんだな」
「こういう雰囲気なんだな」

と読者に思ってもらう力があるタイトルでなければなりません。
シンプルなタイトルはこの点で非常に優れています。
一方文章タイトルはぱっと見で入ってくる力は弱いかもしれませんが、その分「こんな内容!」と伝える力は強いので問題ありません。

中途半端なのがよくないので、長くするなら長くする、短くするならシンプルに、としてしまった方が良いようです。
では英文タイトルはなぜダメなのか……これは単純に、意味がパッとわからないことが多いからです。
「その分カッコいいじゃん」と思うかもしれませんが、その「かっこいい」をどれだけな人が共用できるかというと難しいようです。
「かっこいい」は人により違いますからね。
タイトルでは別のかっこよさを求めることをお勧めします。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。』などがある。2019年にも新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『異中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』(秀和システム)を刊行。PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。講師としては愛知県名古屋市の専門学校日本マンガ芸術学園にて講義を行い、さらにオープン参加形式で【土曜セミナー】毎月開催中。

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