能力は「とってつけ」にしないほうがいい

ワンポイント

世界設定を作る時、特別な能力だけを設定して
それで良しとしてしまう人、結構多いように思います。
でもそれ、結構不自然なことになってしまうんです。

たとえば、あなたが怪物と戦うために相手を言いなりにする力を手に入れたとします。
これ、日常生活で使わずに済ませること、できますか?
よほど意思が強かったりモラルが強固な人でない限り、使っちゃいますよね、多分。
好きな人を振り向かせたり、お金儲けをしたり。

そうしますと、能力者が犯罪めいたことを犯すことが増えそうです。
これを問題だと考える他の能力者たちがルールを決めるというのもありそうです……。

というわけで、特別な能力を設定しつつ、かつ世界設定にリアリティを出したいなら、

「能力を持つ人の生活に影響はでないか」
「人間性にどんな影響を与えるのか」
「能力を使わないのが変な状況はないか」

などを考えることをおすすめします。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。』などがある。2019年にも新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『異中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』(秀和システム)を刊行。PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。講師としては愛知県名古屋市の専門学校日本マンガ芸術学園にて講義を行い、さらにオープン参加形式で【土曜セミナー】毎月開催中。

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