「青春」の物語

ジャンルとパターン

青春は未成熟な若者たちが主役です。

彼らには(無限大とは言いませんが)未来と希望もありますが、
不安と悩みと葛藤もつきものです。
いえ、物語として盛り上げるためにはそのようなマイナス部分の方が重要です。

皆さんは若い頃(あるいは今現在)どんな悩みがありましたか?
友達からはどんな悩みを聞かされましたか?

いまとなってはちっぽけに思えるかもしれません。
でも、それは当時は「明日世界が滅ぶ」「ドラゴンと戦わなきゃいけない」くらい、大きな悩みだったはずです。

当時を思い出して、作品にぶつけてください。
そうすればこそ、あなたの書く青春ものは光り輝く物語になるのです。

そうそう、青春ものを書くときに見落とされがちなコツを一つ紹介します。

あなたの作る青春もの、大人はちゃんと登場しますか?
家、学校、バイト先そのほかに、ちゃんとリアリティのある大人が出てきますか?

子供の悩みは大人の姿と対比されるからこそ、説得力のあるものになります。
子供が活躍するような話でも、そのとき大人はどうしているか描かなければ違和感があります。

是非、青春ものを書くときには大人の存在感に気を配りましょう。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。』などがある。2019年にも新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『異中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』(秀和システム)を刊行。PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。講師としては愛知県名古屋市の専門学校日本マンガ芸術学園にて講義を行い、さらにオープン参加形式で【土曜セミナー】毎月開催中。

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