創作基礎10:世界設定のコツ

創作基礎

なにを決めればいいものやら

プロットを作るにあたっては、世界(舞台)設定もしっかり決めておきたいところです。
では、世界設定ってなんでしょうか。ざっくり言ってしまいますと、
「その物語の舞台となる場所はいかなるものであるのか」です。

これちょっと意外かもしれませんが、ファンタジーやSFなどの「明らかに現実と違う世界の物語」だけでなく、
ミステリーやSFなどの現実と(ほぼ)同じ物語でも世界設定は重要です。

たとえば、ファンタジーだと以下のようなことを考えますよね。

「どんな地形なのか」
「どんな気候なのか」
「どんな国があるのか」
「魔法はあるのか」
「宗教はあるのか」
「人々の生活具合はどうか」

これに対して、現代ものですと以下のようなところを決めることになります。

「主な舞台になるのはどんな都市なのか」
「主人公が普段過ごすのはどんな学校や会社なのか」
「現実と何か違った歴史や事件、文化、技術はあるか」

舞台についての設定だ、ということがわかっていただけますでしょうか。

どうして必要なのか?

それでは、なぜ世界設定は必要なのでしょうか。
榎本メソッドでは以下の点を重視します。

それは「魅力的でかつ矛盾のない世界設定は、キャラクターたちの言動に説得力を与える」ということです。

ちょっと意味がわからない、という人もいるかもしれません。でも、これが大事なんですよ。
どういうことか。「キャラクターの言動は世界に影響されている方が自然だ」ということなんです。

もうちょっと具体的な話をしましょう。

目の前で人が倒れたら、あなたはどんな反応をしますか?
すぐに駆け寄って介抱する人もいれば、倒れた人に驚いて金縛りになってしまう人もいるでしょう。

でも、これが現代日本ではない、別の世界だったらどうでしょうか。
人が倒れる=魔物によって襲われるという世界であれば、巻き添えを恐れて逃げる人が多いはず。
その日一日を生きるのが精一杯の殺伐した世界なら、助ける……ふりをして、懐から財布を抜き取るものが多いことでしょう。

こんな風に、キャラクターの行動は「彼がどんな世界で暮らしているか、どんな事情を背負っているか」で変わります。

逆に言えば、「このキャラの行動は自然だな、説得力があるな」と思ってもらいたい場合、
世界設定をしっかり決め、その事情をキャラの行動に反映させる必要がある、ということなのです。

【執筆者紹介】榎本海月(えのもと・くらげ)
オタク系ライター、ライトノベル編集者。榎本事務所に所属して幅広く企画、編集、執筆活動に従事。共著として『絶対誰も読まないと思う小説を書いている人はネットノベルの世界で勇者になれる。』などがある。2019年にも新刊『この一冊がプロへの道を開く!エンタメ小説の書き方』『物語づくりのための黄金パターン117』『物語づくりのための黄金パターン117 キャラクター編』(ES BOOKS)、『異世界ファンタジーの創作事典』『異中世世界創作事典』『神話と伝説の創作事典』(秀和システム)を刊行。PN暁知明として時代小説『隠密代官』(だいわ文庫)執筆。講師としては愛知県名古屋市の専門学校日本マンガ芸術学園にて講義を行い、さらにオープン参加形式で【土曜セミナー】毎月開催中。

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